〜FX・保険・価値観の変化から学んだ「お金との付き合い方」〜
私はこれまで、FX → 保険 → 株式投資という遠回りをしてきました。
けれど、振り返ればこのすべての経験が「お金の理解」につながっています。
この記事では、私がどうやって株式投資にたどり着いたのか──
そして、その過程で何を学んだのかをお話しします。
FXで失敗して学んだ「お金を増やすゲームの怖さ」
当時の私は、とにかくお金を増やしたい一心でした。
老後資金や将来への不安というより、「増やせるならやりたい」という純粋な欲求です。
独身が長く、特に欲しいものもない。
だからこそ、「お金を増やすこと=自分の価値」と錯覚していました。
そんなときに出会ったのがFX(外国為替取引)。
テクニカル分析の本を数冊読んで、すぐに自己流で取引を始めました。
ゲームが好きな人ならわかると思います。
FXでお金が増えていく感覚は、まるで人生がお金を増やすゲームになったよう。
私は「最高のゲームを手に入れた」と本気で思っていました。
しかし、ロットを上げ、損切りが遅れ、焦ってリベンジトレード──
結果、100万円あった資金は1ヶ月もしないうちに溶けました。
FXの短期トレードは、少し勉強した程度で勝てるほど甘くない。
「自分なら勝てる」と思い込んでいた私は、自分の力を思い知らされました。
それでも「お金を増やしたい」気持ちは消えなかった
失敗しても、心のどこかに「もう一度チャレンジしたい」という気持ちがありました。
そこで出た答えが、
「自分でできないなら、プロに任せたらいいじゃん!」
そうして次に選んだのが、保険による資産形成でした。
プロに任せるなら「保険」かな?と思った
調べていくうちに見つけたのが、確定個人年金保険。
「元本1,200万円が30年後に1,800万円になる」という説明を聞き、
「確定でお金が増えるなら最高じゃん」
と思いました。
このとき、私の意識は初めて
**「今お金を増やす」から「将来に備えてお金を増やす」**へ変わりました。
月3.3万円を30年間積み立てる──
ちょうど“老後2000万円問題”が話題になっていた時期。
その数字に不思議な安心感を覚えたのを今でも覚えています。
同時期に見つけた「変額個人年金保険」
確定個人年金に加え、もう一つ興味を持ったのが変額個人年金保険。
こちらは「運用成績によって増減する」という商品。
「プロが世界の株を自動で運用してくれる!?」
「しかも死亡保険付きでリスクもカバーできる!?」
当時の私はそう理解していました。
「株=危険」「保険=安全」と思っていた私にとって、これは夢のような商品でした。
親との会話で気づいた“お金の価値観”
保険を始めた頃、実家で親と将来の話をしました。
確定個人年金の話をすると「いいね」と褒められ、
変額保険の話をすると「それは少し危ないんじゃない?」と心配されました。
日本では「現金こそ安心」「投資は危険」という価値観が根強い。
私が株式投資にたどり着くまで時間がかかったのは、この影響も大きかったと思います。
変額保険が教えてくれた“投資の仕組み”
B社の変額保険は、運用開始から4年間の年利が約14%。
最初は半信半疑でしたが、実際に資産が増えていくのを見て驚きました。
「え、株ってこんなに増えるの? なんで怖がってたんだろう。」
このとき初めて、株式投資=ギャンブルではないと実感しました。
損しても得た「理解と決断」
確定個人年金よりも変額保険の方が明らかに増えていたため、
「A社を解約してB社に回した方が絶対に儲かる」
と考えました。
しかし、A社を解約すると**−20万円の損失**が確定する状態。
頭では理解していても、その損失を受け入れるのに数ヶ月かかりました。
最終的に、「この年利ならすぐ取り返せる」と判断し、
断腸の思いでA社を解約→B社に追加投資しました。
この決断が、私の投資人生を大きく変える一歩でした。
「投資信託」や「インデックス投資」を知る
その後、両学長のYouTubeで「インデックス投資」という言葉を初めて知りました。
「世界の株に分散して投資する」「プロも真似できないほど合理的」という内容を聞いた瞬間、
私は気づきました。
「あれ…これってB社の変額保険の中身と同じじゃない?」
調べてみると、やはりB社の運用≒インデックス型の投資信託でした。
つまり私は、知らずにインデックス投資をしていたのです。
保険と投資を「分けて考える」ようになった
変額個人年金保険は「保険+投資」の複合商品。
そのため、保険料分の手数料がかかり、運用効率は低くなります。
でも、この経験で学びました。
「投資は怖くない」「仕組みを知れば自分でもできる」。
そう確信して、初めて証券口座を開設し、
自分の手でインデックス投資を始めることにしました。
今思うこと:遠回りは、無駄じゃなかった
FXで失敗し、保険で学び、
結果として「お金の仕組み」を深く理解できたのはこの遠回りのおかげ。
確定個人年金も変額保険も、悪い商品ではありません。
ただ、目的を理解せずに入ると期待と結果のギャップが生まれる。
結論:遠回りでも、学びは資産になる
遠回りは、決して無駄ではありません。
失敗したからこそ、今の投資方針があります。
“お金を増やす”よりも大切なのは、
“お金を理解する”こと。
これこそが、長期的に資産を築くための一番の基盤だと私は思います。
この記事のまとめ
- FXで100万円を失い、「近道」はないと学ぶ
- 保険で「プロに任せる安心」の裏にあるコストを知る
- 保険で「プロに任せる安心」の裏にあるコストを知る
- 投資信託・インデックス投資にたどり着く
- 投資信託・インデックス投資にたどり着く
