「iDeCo(イデコ)」は、自分で積み立てて運用する「自分専用の年金制度」。 公的年金だけに頼らず、将来の生活を支えるための“もう一つの柱”として注目されています。 今回は🦊コンたちが、その仕組みと注意点をわかりやすく解説します。
導入ナレーション
休日の午後。ミミがカフェで確定申告のチラシを眺めていた。
「“節税しながら老後資金をつくる”って書いてあるけど、これって本当?」 ──そんな疑問から、今日の話が始まります。
🦊コンと仲間たちの会話
🐰ミミ「コンさん、iDeCoってよく聞くけど、つみたてNISAとどう違うんですか?」
🦊コン「いい質問だね。 iDeCoは“個人型確定拠出年金”っていう制度で、簡単に言うと“自分で積み立てて、自分で運用する年金”なんだ。」
🐹キュン「年金って、国がくれるものじゃないの?」
🦊コン「基本の年金は“国(公的年金)”が運営してるけど、 iDeCoは自分が掛金を出して、そのお金を投資信託などで運用する仕組みなんだ。 だから、自分の努力次第で将来の受け取り額が変わるんだよ。」
🦝ポコ「企業型DCと似てるけど、iDeCoは誰でも加入できるのが特徴だな。」
🦊コン「そうそう。加入対象は広くて、会社員・公務員・自営業・専業主婦(夫)もOK。 ただし、職業によって毎月の拠出限度額が違うんだ。」
iDeCoの拠出限度額(月額)
| 区分 | 限度額 | 主な対象 |
|---|---|---|
| 自営業者(国民年金第1号) | 68,000円 | 個人事業主、フリーランス |
| 会社員(企業年金なし) | 23,000円 | 中小企業勤務など |
| 会社員(企業型DCあり) | 20,000円 | 大企業勤務など |
| 公務員 | 12,000円 | 地方公務員、国家公務員 |
| 専業主婦(夫) | 23,000円 | 扶養に入っている配偶者 |
🐰ミミ「公務員だと月1万2千円なんですね。 私でも少しずつならできそうです!」
🦊コン「そうだね。しかもiDeCoの大きな魅力は“節税効果”なんだ。 主に3つの税制メリットがあるよ。」
iDeCoの3つの節税メリット
- 掛金が全額所得控除
→ 毎年の所得税・住民税が軽くなる。 - 運用益も非課税
→ 通常なら20%課税される利益も、iDeCoでは税金ゼロ。 - 受け取り時も控除対象
→ 年金として受け取るときも「公的年金等控除」「退職所得控除」が使える。
🦝ポコ「つまり“入れるとき・増えるとき・受け取るとき”の3段階で税金が優遇されるってことか。」
🦊コン「その通り。 ただし、注意点もあるよ。 原則60歳まで引き出せないんだ。 だから、生活費や教育費など“近い将来使うお金”はiDeCoに入れない方がいい。」
🐹キュン「なるほど…。じゃあ、つみたてNISAみたいに自由に引き出せないんですね。」
🦊コン「そう。つみたてNISAは“育てる投資”、iDeCoは“将来のためにロックする年金投資”。 目的が違うんだ。」
🐰ミミ「iDeCoってどこで始めるんですか?」
🦊コン「証券会社や銀行で口座を開設できるよ。 私が使っているのはネット証券。運用商品も豊富で、手数料が安いからね。 始めるときに“どの商品で運用するか”を選ぶけど、初心者はインデックス型投資信託から始めるのが無難。」
🦝ポコ「具体的には、オルカンとかS&P500に連動したファンドが人気だな。」
🦊コン「うん。たとえば、eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)や eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)をiDeCoで毎月5,000〜10,000円積み立てるのも十分立派なスタートだよ。」
🐰ミミ「NISAとiDeCo、両方やるのはありですか?」
🦊コン「もちろんOK。 つみたてNISAで“いつでも引き出せる投資”を、iDeCoで“老後専用の投資”を、というふうに使い分けるとバランスがいい。 私も両方を活用してるよ。」
🦊コン「でもね、両方満額で投資するのは現実的にはなかなか大変だと思う。 生活費や教育費など、優先すべき支出もあるからね。 もちろん、どちらも少額から始める選択もできるけど、 もしどちらか片方から始めるなら、私の主観では仕組みがシンプルなNISAがおすすめだよ。」
🦊コン「iDeCoは節税効果が大きい分、60歳まで引き出せない制約があるし、 将来の受け取り方(一時金 or 年金)によって税金の扱いも変わる。 退職所得控除や公的年金等控除を理解しておかないと、せっかくの節税が活かせないこともあるんだ。 だから、NISAよりも少し勉強してから始めるのが安心だね。」
🐹キュン「なるほど…。同じ“投資”でも、自由度が違うんですね。」
🦊コン「うん。だからこそ、目的を分けて考えることが大切なんだ。 NISAは“いつでも使える資産づくり”、iDeCoは“将来に備える年金づくり”。 どちらも上手に使えば、未来の安心を増やせるよ。」
🦊コンのまとめ表
| 項目 | 内容 | ポイント |
|---|---|---|
| 制度名 | iDeCo(個人型確定拠出年金) | 自分で積み立て・自分で運用する 年金制度 |
| 加入対象 | 自営業・会社員・公務員・専業主婦(夫)など | ほぼすべての人が対象 |
| 掛金限度額(月額) | 12,000円~68,000円 | 職業によって異なる |
| 税制メリット | ①掛金が所得控除 ②運用益が非課税 ③受取時も控除あり | 節税効果が大きい |
| 引き出し制限 | 原則60歳まで不可 | 短期資金は入れない |
| 運用商品 | 投資信託・定期預金・保険など | インデックス型が低コストで人気 |
| おすすめ例 | eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー) | 少額でも長期積立を意識 |
| 活用の優先順位 | NISA → iDeCoの順に検討 | 自由度・理解度・生活余力で判断 |
FP試験チェックポイント
- iDeCo=個人型確定拠出年金(DC)
- 掛金は全額所得控除
- 運用益・受取時も税制優遇あり
- 原則60歳まで引き出し不可
- NISAと併用可能だが、満額運用は難しいことも
- 受取時の課税(退職所得控除・年金控除)を理解
- どちらか選ぶなら、まずはシンプルなNISAからでもOK
一言まとめ
「iDeCoは“未来の自分への仕送り”。 ただしNISAよりも制約や税ルールが複雑だから、焦らず理解してから始めよう。 無理なく続けられる金額設定が、長く続けるコツ。」
💡挿入資料提案
・【図】iDeCoとNISAの比較フローチャート(目的・自由度・期間)
・【図】iDeCoの受取方法(年金・一時金)と課税の違い
・【表】どちらを優先すべきか判断する3ステップ